営業を再開しているプールも徐々に増えてきた。プールの水は一般的に塩素消毒などで水質が管理されていて、スポーツ庁のガイドラインでは「プールにおいては、水を介した感染リスクは極めて低いと考えられています」とある。ただ、泳いでいるときはマスクを着用しないため、会話や接触による感染リスクが高まることから、多くのプールでは入場を制限し、密な状態にならないようにしている。
東京都あきる野市にある東京サマーランドでは入場者数を昨年実績の20%に制限し、7月13日に営業を再開した。来園日を指定したチケットを1週間前から販売。客はネットなどで事前に購入して来場する。昨年までは園の入り口で当日券を購入する人が列を作っていたが、今年は現地での販売はしない。入場者は感染状況を見て増やすこともあるというが、昨年の50%を超えることはないとのこと。
「例年と比べてゆったりと楽しんでいただけているようです」(営業推進部の井ノ山佳子さん)
入場時にはサーモグラフィーによる検温があり、来園日や連絡先を任意で登録してもらい、感染者が出た際に備えている。
愛知県では31日、新型コロナウイルスの感染者が少なくとも178人超確認された。1日当たりの過去最多を更新し、4日連続の100人超えとなった。うち名古屋市が102人で、2日連続で100人を超えた。
県内は、28日に110人、29日に167人、30日に160人の感染が確認されている。
富士フイルムホールディングス傘下の富士フイルム和光純薬(大阪市)は30日、唾液によるPCR検査を迅速に行える試薬と遺伝子検出キットを開発したと発表した。組み合わせて使うと、新型コロナウイルスへの感染の有無が検体採取後1時間で分かるという。従来は4~6時間かかっていた。31日から国内で医療機関などに発売する。
PCR検査では、ウイルス由来のリボ核酸(RNA)の抽出・精製というプロセスが必要。開発した試薬を唾液に加えれば、抽出の簡略化と精製の省略が可能になり、1時間かかっていた検体処理の時間を約10分に短縮できる。
また検出キットは、検体の保管状況の悪さによって陰性になってしまうのを防ぐことができるという。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都は30日、都内で酒を提供する飲食店とカラオケ店に対し、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づき、8月3日から営業時間を午後10時までに短縮するよう要請した。都内ではこの日、367人の感染者が新たに確認され、過去最多を更新した。全国の新規感染者も1300人を超えて2日連続で最多を更新するなど、各地で感染拡大が勢いを増している。
停滞する梅雨前線や低気圧の影響による大雨で、山形県を流れる最上川は28日深夜から29日朝にかけて4カ所で氾濫した。いずれも流域住宅への浸水被害が発生している。県内の広範囲で大雨や洪水の警報が引き続き発令されているが、県によると、29日午前8時時点で人的被害や行方不明者の情報は確認されていない。
国土交通省新庄河川事務所によると、氾濫したのは大石田町の横山、大石田、豊田の計3カ所と、大蔵村白須賀の1カ所。県は被害状況の把握を急ぐ。
JR東日本仙台支社によると、河川水位が規制値を上回り、山形新幹線は山形―新庄間で運転再開のめどが立っていない。