南極大陸から細長く延びた南極半島(Antarctic Peninsula)の一部で、地球温度の上昇とともに藻類の大発生による「緑の雪」が広がり、一帯が緑色に変わると予想する研究結果が20日、発表された。
しばしば、植物がまったく育たないと考えられがちな南極大陸だが、実際には数種の藻類が生育している。これらの藻類は解けかかった雪の上で育ち、大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収する。
英ケンブリッジ大学(University of Cambridge)と英南極調査所(BAS)の研究チームは、世界で最も不毛な大陸で緑藻類が現在分布する面積を測定するために、衛星画像と地上観測を組み合わせて用いた。
大阪大学人間科学研究科未来共創センター招聘教授で現役医師(循環器科専門医)の石蔵文信氏(64)が高齢者向けに作成した「集中治療を譲る意志カード(譲カード)」が話題を呼んでいる。表面には次のように記されている。
〈新型コロナウイルス感染症で人工呼吸器や人工肺などの高度治療を受けている時に機器が不足した場合には、私は若い人に高度医療を譲ります〉
「譲カード」には医療現場の負担を軽減する狙いがある。医療崩壊が起き“命を譲るか”の選択を迫られる事態になった場合、尊厳死や安楽死と違うのは、「自分の死に方を決める」だけでなく、それが「他人の生死」にも関わってくるということだ。
評論家の呉智英氏(73)は、「今こそ『トリアージ』の問題を本格的に議論していくべき」と指摘する。
東海道、山陽、九州の各新幹線で20日、「特大荷物スペースつき座席」の利用が始まった。大きな荷物を持ち込む外国人観光客が増えたことを受けた事前予約サービスだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、初日の東海道新幹線での予約は少数にとどまった。
JR東海によると、特大荷物は縦・横・高さの3辺の合計が160センチを超えるもの。この荷物を持ち込む場合は20日以降、特大荷物スペースつき座席の予約(先着順)が原則必要となる。追加料金は不要。座席はグリーン・指定席車両(一部を除く)の最後部で、その後方スペースが荷物置き場になる。東海道新幹線の場合、1列車につき17~42席分が用意される。自由席には設けない。
加藤勝信厚生労働相は19日午前(日本時間)、新型コロナウイルス対策を議論している世界保健機関(WHO)総会で演説し、WHOやワクチン開発を進める関係団体に対し、約2億7千万ドル(約300億円)の拠出を決定したと表明した。またWHO非加盟の台湾がオブザーバー参加できなかったことへの対応を批判した。
加藤氏は「台湾のような公衆衛生上の成果を上げた地域を参考にすべきだ」と指摘。「特定の地域を取り残すべきではない。地理的空白を生じさせないことが、世界全体の感染拡大防止の目的にかなう」と強調した。
WHO総会は18~19日にテレビ電話会議方式で実施された。
新型コロナウイルス感染防止のためのロックダウン(都市封鎖)で一時改善していた中国の大気汚染は、経済活動の再開に伴い再び悪化している。18日に公表された調査結果で明らかになった。
中国では、ロックダウンに伴う工場閉鎖や電力消費の縮小、外出規制による交通機関の利用減少で、一部の大気汚染物質の平均値が今年2月に昨年比大幅に減少した。
一方、ヘルシンキに拠点を置くエネルギー・クリーンエアー研究センター(CREA)が中国国内の1500の観察所データを基に分析したところによると、大気汚染物質は再び増加しており、5月8日までの30日間の二酸化窒素、二酸化硫黄、微粒子物質などの大気汚染物質の値は、前年同期の水準を上回った。