チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は6日、85歳の誕生日を迎えた。高齢のため健康不安がささやかれ、中国政府が後継者選びに介入する可能性も取り沙汰される。こうした中、本人は昨年11月、自身の後継問題は「急いで話し合う問題なのか」と述べ、議論は時期尚早との姿勢を示した。
チベット亡命政府は、中国からの独立ではなく、外交や防衛以外の分野で独自の決定権を持つ「高度な自治」を求め、中国政府との対話を進める立場を訴えている。ダライ・ラマも外遊などの機会を通じ各国に理解を求め、中国への圧力強化を試みてきた。