世界遺産・金閣寺(鹿苑寺(ろくおんじ)、京都市北区)の庭園の築山(つきやま)をめぐり、市埋蔵文化財研究所の常勤嘱託員、東(あずま)洋一氏(64)が29日、「文化財保護法違反の現状変更をした」と訴え、金閣寺に原状回復を行政指導するよう、文化庁長官に申し立てた。金閣寺は「コメントできない」としている。
記者会見した東氏によると、問題としているのは、参拝者用便所の建て替えに伴う工事。特別史跡・特別名勝の庭園内にある築山は、現状変更には文化財保護法に基づく文化庁長官の許可が必要と指摘した上で、便所付近に石垣や通路、広場を設置した工事は「文化庁の許可を得ていないか、許可条件に違反している。観光のため、重要な遺構や文化財が消滅していいのか」と訴えている。
河野太郎防衛相は29日、航空自衛隊入間基地(埼玉県)を訪れ、災害時などに活用されているC2輸送機に試乗して、性能などを確認した。入間基地幹部らから機体の説明を受けた後、コックピットに入り、パイロットの操縦を見守りつつ埼玉、神奈川両県上空を約45分かけて飛行した。
飛行中、物資をパラシュートで降下させる際などに使う機体後部の貨物ドアの開閉も視察。着陸してすぐ離陸する「タッチアンドゴー」の訓練も体験した。
空自はC2を11機保有し、9機を運用。搭載量は従来の輸送機の3倍、航続距離は4倍で、多くの貨物を遠くまで運べる輸送力を生かして災害時にも活用されている。
任期満了に伴う日本医師会の会長選挙が27日投開票され、中川俊男副会長(69)が新会長に選ばれた。5期目をめざした現会長の横倉義武氏(75)を破った。会長交代は2012年以来、8年ぶりとなる。
中川氏は北海道出身。10年から副会長を務め、12年に発足した横倉体制を支えてきた。厚生労働省の中央社会保険医療協議会委員なども務めた経験がある。
近畿日本鉄道は25日、愛知県蟹江町の同社車庫で、車両に抗ウイルス加工を施す作業を報道陣に公開した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、鉄道利用が回復する中、感染対策をアピールするのが狙い。
スプレーを手にした作業員が車両の窓や天井、つり革、座席などにウイルスを抑制する液体を散布。加工後は抗ウイルス・抗菌加工済みを示す抗菌製品技術協議会(SIAA)のステッカーを貼った。
9月末までにケーブルカーやロープウエーを含む全1938両に同様の加工を施す計画。新型コロナに似たインフルエンザウイルスなどへの効果は確認済みといい、担当者は「安心して乗っていただきたい」と話した。