2018年7月の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町地区の被災者が利用した移動式仮設住宅(ムービングハウス)12戸が、20年7月の九州豪雨で被災した熊本県球磨村に移設されることになり、9日に撤去工事が行われた。「日本ムービングハウス協会」(北海道千歳市)によると、災害の仮設住宅となったムービングハウスが別の被災地で再利用されるのは初めてという。
コンテナ型のムービングハウスは工場で生産され、トレーラーで運んで設置するため工期が短い。18年9月、災害救助法に基づく応急仮設住宅としては全国で初めて倉敷市船穂町の「柳井原仮設団地」に51戸が設置された。市によると、国が負担する設置コストもプレハブなど従来型の4分の3ほどで済むという。