麻生太郎財務相は17日午後の参院予算委員会で、新型コロナウイルス感染拡大への懸念により金融市場が混乱していることについて、リーマン・ショック当時とは全く異なっており、マーケットの不安感から取引が縮小しているとの見方を示した。西村康稔経済再生担当相は、対策を幅広く検討する姿勢を示し、政府紙幣配布などの手段についても否定はしなかった。
麻生財務相は、新型ウイルス感染拡大が経済に与える影響は相当大きいと認識しているとした上で、「株価の下落などは、不安感や気持ちの問題から来ている」と指摘、「リーマン・ショックの時は、世界中でサブプライムローンを買っていた。今回は、金融機関に資金はある」と述べ、当時との違いを強調した。
イタリア当局は16日、新型コロナウイルスによる国内の死者数が前日から349人(19.3%)増加し、2158人になったと明らかにした。
感染者数は13%増の2万7980人。
当初感染が確認された患者のうち2749人が完治。前日の2335人から増加した。
一方、集中治療室に入院中の患者は1672人から1851人に増えた。
カナダのトルドー首相のソフィー夫人が新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示した。首相のスポークスマンがツイッターで明らかにした。
トルドー首相の健康状態は良好で、症状は出ていないという。
ソフィー夫人は当面隔離される予定。トルドー首相も自主的に14日間の隔離措置をとる。
「議会の専門医が、米国で最終的に7000万~1億5000万人が新型コロナウイルスに感染すると予測していると上院で述べた」とタリーブ氏は明らかにした。
アクシオスは、ブライアン・モナハン(Brian Monahan)医師が上院指導部にこの予測を伝え、最悪の事態に備えるべきと主張し、健康を維持する方法を助言したと報じていた。
モナハン氏の予測では、最大で米国の人口3億2700万人の約46%が感染するとの見通しだ。一方、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は今週、最大で同国の人口の70%が感染する恐れがあると警告していた。
米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長は11日に議会で証言し、新型コロナウイルスの症例の約80%は軽度で、致死率は約1%だと述べた。
ドイツのメルケル首相は11日、ベルリンで開いた記者会見で、新型コロナウイルスのワクチンや治療法が確立していない現状では、(独国内)人口の6~7割が感染する可能性があるとの専門家の見方に言及した。その上で、「最も重要な対策は感染の拡大を遅らせることだ」と述べ、感染拡大の抑制に努める考えを強調した。
メルケル氏は、高齢者を優先的に守ることの重要性を強調し、「私たちの団結や理性、思いやりの心が試されている」と述べた。独政府は大規模なイベントの中止を求めており、サッカーの試合を無観客で行うなどの対策が広がっている。