世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は3日の記者会見で、新型コロナウイルスの特徴について、中国で得たデータを踏まえ、季節性インフルエンザと比べて伝染力は高くないとの見解を明らかにした。一方で重症化する患者はより多く、致死率は3・4%とインフルエンザより高いとも指摘した。
テドロス氏は、インフルエンザも新型コロナウイルスも、呼吸器系の症状が出て飛沫(ひまつ)感染をする点が共通していると説明。そのうえで重要な違いとして、新型コロナウイルスについて「これまで得たデータからみると、インフルエンザほど効率よく伝染はしない」と述べた。また、中国で得たデータでは、症状の出ない感染者は1%だと指摘した。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は3日、新型コロナウイルスの感染者が世界全体で9万893人となったと明らかにした。過去24時間以内に確認された新規感染者数は、中国が約120人と1月下旬以降で最少だったのに対し、世界各地では計約1800人と約15倍に上り、中国を除く世界各地での増加ぶりが顕著になってきた。
記者会見したテドロス氏によると、中国以外での新規感染者の8割は、韓国、イタリア、イランの3カ国で発生。感染国・地域数も前日比で12増えた。死者は計3110人に達した。
米大統領選に向けた民主党の候補者選びで、14州が一斉に予備選を行う「スーパーチューズデー」が3日にある。直前に穏健派の候補が次々と撤退し、ジョー・バイデン前副大統領(77)への支持を表明した。革新派のバーニー・サンダース上院議員(78)に対抗するためだが、功を奏するかが注目される。
バイデン氏は2日夜、テキサス州ダラスで複数のイベントを開いた。一つ目には、前日に撤退したばかりのピート・ブティジェッジ前サウスベンド市長(38)が参加し、「まひした政治を立て直さなければならない」とバイデン氏の支持を表明。感極まったバイデン氏は、46歳の若さで亡くなった長男ボー氏の名を出して「ブティジェッジ氏はボーを思い出させる。無限の可能性を持っている」と持ち上げた。
[ニューヨーク 2日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーは2日、新型コロナウイルスを抑制する可能性のある抗ウイルス性化合物を特定したとし、第3者機関と同化合物の検査を進めていることを明らかにした。
同社は、今月末までに検査結果を得たい意向を示し、成果があれば、年末までに化合物の臨床試験開始を目指すとしている。
ファイザーのドルステン最高科学責任者(CSO)は、2日にホワイトハウスで行われたトランプ大統領と製薬会社幹部の会合に出席した。
北海道の知床半島で、オホーツク海から流れ着いた流氷の下を潜る「流氷ダイビング」が最盛期を迎えている。
今シーズンは夜の流氷の様子を観察する「流氷ナイトダイビング」のテストも行われた。日没後の海水は、温度計では零下2度近くを指していた。海中に入ると、顔には刺すような痛みが走った。真っ暗な海中で水中ライトを点灯すると、プランクトンが集まり、光り輝く流氷の幻想的な姿が浮かび上がった。
流氷ダイビングを主催するロビンソンダイビングサービス(札幌市)の西村浩司代表(52)は、「ナイトダイビングはまだテスト段階ですが、流氷の様々な魅力を伝えていけるようにしたい」と話した。