新型コロナウイルスのワクチンについて、政府が接種の対象者を16歳以上とする方向で検討していることがわかった。米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが承認申請しているワクチンの臨床試験(治験)で16歳未満のデータがそろっていないためという。
ファイザー社のワクチンは月内に治験の追加データの提出を受け、有効性と安全性が確認されれば、2月中に承認される可能性がある。すでに米国や英国、EUなどで16歳以上の緊急使用が認められている。
日本で承認されれば、2月下旬に医療従事者から接種を始めたい考え。このうち、まず同意を得られた約1万人に先行して接種する。接種後に一定期間、健康状態を報告してもらい、副反応などの情報を集める。1万人は国立病院機構や地域医療機能推進機構、労働者健康安全機構の傘下の複数の病院を選び、希望者を募る。