ロシア内務省は29日、31日朝からモスクワ中心部を事実上封鎖すると表明した。反体制派指導者ナワリヌイ氏の釈放を求める抗議集会が31日に呼びかけられているため。ナワリヌイ陣営幹部の拘束や関係先への捜索も相次いでおり、抗議活動に対するプーチン政権の強硬姿勢は強まるばかりだ。
療養先のドイツから帰国直後に逮捕されたナワリヌイ氏の陣営は、露全土に広がった23日の抗議活動に続き、31日にも主要都市での集会開催を呼びかけている。今回は集会場所として各地の主要公的機関の周辺が予定され、モスクワでは連邦保安庁(FSB)本部前にあるルビャンカ広場などで計画されている。
露当局は27日、モスクワだけで約4万人が集まったとされる23日の抗議活動で新型コロナウイルスの感染を拡大させたとして、感染防止規則違反などの容疑でナワリヌイ氏の妻が暮らす自宅など関係先を一斉に捜索。同氏の弟らを自宅軟禁とした。